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採点中に思うこと

月曜日、期末試験が行われた。
試験の前に、K君が中国語検定4級合格の通知を、私に見せてくれた。
さらに、夏休みに北京に留学にいくそうです。
教師として、うれしかった。

一つクラスは40人前後で、それでも中国語を選択する学生が増え続けているそうだ。
だからと言って、これらの大学生が「親中」とは、まったく思わない。

餃子問題がメディアに盛んに取り上げられたとき、
ある日、電車であったT君から、「中国が怖いね」と言われた。
言っていたT君の表情は、微妙に慎重だった。

私は、むしろ興味があり、聞いてみた。「いま、メディアで中国への批判が多い中、どうして皆さんから、このような問題について、先生に質問する人がいなかったの?」
立場をかえって、私が大学生だったら、おそらく日本人の先生に質問していた。
日中関係についてどう思う?とか。
私が知りたかったのは、いったい、若い人は政治に関心がないのか、それとも遠慮していえなかったか。

彼の答えは、「だってたとえば、中国は海賊版の話とかを、中国の先生に聞いたら、怒られそうでしょう」
そうだったのね。

私は彼に言えたことは、「私たちは若い時から、日本語を勉強して、10数年の中、たくさんの喧嘩を見てきました。親日、反日という感情論に囚われると、不毛な結果になるしかない。できるだけ、相手のことを知ろうとするのが一番大事かもしれない」だった。

日本も、中国も、「日中友好」という大前提に拘る必要がなく、普通の国と国の関係として(どの国とも友好な態度に取ったほうが良いよね)、冷静に日中関係をみることができる若い世代に期待したい。


ゆうべ、中国人作家楊逸さんが、芥川賞を取ったニュースを知り、はやく読んでみたいです。
受賞小説は、天安門事件を触れた小説なので、中国国内でどのように報道されるか、むしろ興味があります。
by nschinese | 2008-07-16 09:27
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