「大型歴史サスペンスアクションの傑作。歴史の影で暗躍した諜報機関・中国共産党、その歴史の闇で展開されるスパイ合戦。秘密諜報機関701の戦いを描いた傑作!」
これはdionの『動画ざんまい』(名前がちょっと凄くない?)で放送されている中国大陸ドラマ『プロット・アゲインスト』の宣伝です。ドラマの中国語タイトルは『暗算』です。 全部で34話、いまは5話しかアップされていないが、一気に見ました。(GW中だからね) 舞台は四川省某所、時間は朝鮮戦争が勃発した頃です。日中戦争の時、国民党政府の首都は重慶に置かれたので、解放後も、そこには国民党のスパイが多数潜伏していました。彼らは電報で台湾と連絡し、指示を受けてから、爆発などの事件を起こしたと言われてます。 共産党にも昔地下組織の人たちが中心とする経験豊かなスパイ組織があり、彼らと戦っています。共産党の地下工作員で台湾にもいたみたいで、いまは彼らはなにをしているのでしょう。 ある日、共産党のスパイ組織が把握していた連絡用のラジオ局がすべて消失してしまい、台湾は新しい周波数や暗号で連絡するようになりました。それらを探し出すために、諜報機関701が遠く上海の下の烏鎮である耳のよい超能力者を探し、彼に仕事を頼みました。なんと、この人は耳は超人的だけど、目が見えない知力障害者でした。 中国の古鎮、古い建物に興味ある方にはお薦めですが、物語は皆さんにとって面白いかどうかは、保障できません。でも、私には面白くて懐かしかったです。 その時代生まれではありませんよ。まだそんなに年取っていません。自分の少年時代がこういう戦争映画をよく見たから懐かしかったのです。べつに軍国主義少年でもなく、戦争オタクでもなかったが、その時代、ほとんどの映画は戦争映画だったからです。 それだけでなく、遊んでいたゲームも、「スパイを捕まる」とか、偽者の人民解放軍の帽子の中に新聞紙を入れて、国民党の軍曹の帽子にしたりするのも遊びの一つでした。国民党は悪い人じゃないですか。一般的に、子供はいい人の役よりも、悪役を演じるのが楽しいです。 そのとき、マージャンは賭け事にするものだから禁止されていました。中国将棋は大丈夫でしたが、そのほかに陸戦棋があって、(あまり流行らなかったが、海戦棋にも一時熱心でした)大学に入ってからも、寮でみんなと一緒に陸戦棋の拡大版「四国大戦」をやっていました。 戦争映画を作る建前は、思想教育のためですが、しかし、戦争をゲーム化した私たち少年にとって、いや当時の大人にとっても、戦争映画はむしろ娯楽でした。とくにスパイ映画には推理の楽しみも隠されているので、余計面白いです。 話題は四川に戻りますが。この『暗算』はおそらくなにかの伝説に基づいて出来たのです。国民党にかった共産党諜報機関の中に、異人がいる、そして異人は大体障害者。これは、何百年来の武侠小説の中にはよくある話です。彼をめぐって不思議なことがいろいろ起き、物語が広げていきます。 じつは、同じ背景で『一双绣花鞋』という物語がありました。皆さんには信じ難いと思いますが、70年代、その小説は多くの人が手で書き写した写本です。自分は読んだことがないが、周りの自分よりすこし上の人がきっと読んだことがあります。きっとだれかが書き写したことがあると思います。要するにそれは禁書でした。他の有名な禁書に恋愛小説『第二次握手』がありました。 もちろん、いまはほとんど解禁され、去年、CCTVで『一双绣花鞋』を何話か見ました。長い連続ドラマだったから、決まった時間でテレビのまえに座るのが無理だし、録画するのも面倒でした。今は、ネットで5話ずつアップするそうで、いつでも見られるから、飽きるまで見ようかと思っています。
by nschinese
| 2006-05-04 00:45
| できごと
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語林中国語教室と翻訳工房
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